CLクラス 1999年~2006年

維持の難しさ

CLクラスの特徴

1999年から登場したSクラスのクーペバージョン。CLは「クーペラグジュアリー」の略で名の通りメルセデスベンツの中でもラグジュアリーなモデルです。
日本ではCL500CL600のグレードが用意されており、メルセデスベンツの中でもあまり流通していないモデルで地方へ行くとあまり目にすることがありません。
先代のC140よりもサイズダウンが図られ合わせてコストダウンもされたモデルです。当時のメルセデスベンツでは唯一大排気量のみのラインナップになり販売価格も1000万円以上からと他モデルよりも遥かに敷居の高いモデルでした。
丸目4灯の小さなヘッドライトが独特の雰囲気をつくりワルのオーラが漂うフラッグシップクーペです。フロントガラスは紫がかったデザインで非常に強力な断熱効果を持っています。他の車には朝方霜が降りているのにCLには霜がおりていないなどこの断熱ガラスのおかげです。足回りにはABC(アクティブボディコントロール)という路面状況に合わせた走行を可能にしてくれる当時の最高峰サスペンションが組み込まれていますが、複雑機構がゆえに故障も非常に多く中古車の中にはABC機構を全て取っ払い車高調に変更している車輌もあります。

CLクラスの主な故障

・ABCサスペンション
・ABCバルブブロック
・ABCポンプオイル漏れ
・アキュームレーター
・7速AT 7G-TRONIC
・ATバルブボディ
・エンジンオイル漏れ
・ドアクロージャー
・トランククロージャー
※ABC=アクティブボディコントロールの略

購入の注意点

最終モデルでも10年は経過しているだけあり極上の固体は非常に少なくなってきているようです。C215 CLクラスを購入される方は距離も大事ですが過去のメンテナンス状況がしっかりわかる固体を選んだ方がいいでしょう。C215 CLクラスが展示されているのを最近見ましたがおそらくABC機構の故障か車高がずいぶん低くなっていました。絶対にABCの不調を抱えた車輌は購入してはいけません。車高調整ボタンを押せば戻りますがしっかりABCの最期に向かっています。過去にABCについてのメンテナンスが行われているか要チェックです。7速AT 7G-TRONICも要注意ですね、大排気量モデルやスポーツモデルに多いのですが馬力がある分無理な運転をされてきた可能性があります。7速AT 7G-TRONICの故障は簡単には直せない複雑なミッションです。オーバーホールも可能ですが非常に高額になります。もしディーラーで修理をお願いする場合は100万円くらいは請求きます。(本当です)ミッションから異音がしないか、滑らかな変速ができているか要チェックです。その他色々壊れます。壊れても安く修理できるならまだ可愛いものですが、部品代もさすがおベンツ様です。購入車体価格くらいの修理代は必ずかかると思っていいでしょう。

【ベンツ】W220/W215/R230 ABCバルブブロック/純正品

こちらABCバルブブロックですが非常に高額です。ちなみにこの部品が二つCLには付いています。

修理はOEMがオススメ

CLクラスの純正品は高価です。部品持込OKの修理工場があればOEM部品で修理すると費用を抑えることができます。

まずは今の車の価値を知りましょう!

CLクラスを維持するには相当な覚悟が必要です。せっかく念願のオーナーになっても故障してすぐ廃車というケースも実際にある車です。それだけ故障箇所によっては手に負えない金額の請求がある車なんです。
こうゆう車を維持して乗るのは非常に優越感はありますが、やはり普通には維持できません。いかに毎月の出費を抑えた購入ができたかがポイントになる車です。フルローンで毎月5万6万という無謀な買い方では素敵なCLライフはおくれないでしょう。なるべく一括。修理代のプールは100万円以上。お金さえあればどうにかなる車です。もし現状で車を所有しているのであればまず、今乗っている車の価値を知るところから始めましょう。その手元にあるお金でCLクラスを一括で購入できるのか、できないのか。ローンを組むのであれば毎月いくらになるのか。。。。ABCを積んだCLクラスです。ローンは危険です。

【ユーカーパック】

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